小角・広角X線散乱/回折装置(ナノスケールX線構造評価装置) NANOPIX(リガク社)
仕様 
線源: Cu (波長:1.54 Å)
測定法: 透過法, 微小角入射(GI)法

二次元検出器: HyPix6000(リガク社)
アタッチメント・特殊測定装置: GI-XRD測定用ゴニオステージ、
                      加熱・冷却ステージ(XRD測定と同期)、
                      回転ゴニオステージ、多連装ホルダ、電場印加装置

検出範囲: 0.05˚ ≤ 2θ ≤ 45˚0.20 nm ≤ d ≤ 180 nm
測定温度範囲: –196 ˚C ~350 ˚C(加熱・冷却ステージ:Linkam社;HFSX350-GI
                                          温度可変GI-XRD測定も可)

           –190 ˚C 400 ˚C(加熱・冷却ステージ:INSTECHTC402
連続測定試料数: 25(多連装ホルダ使用時)
測定可能なサンプル: 有機結晶・無機結晶・高分子・液晶・ゲル・界面活性剤など
                (粉末・薄膜・フィルム・溶液や分散液などの液体も可)

測定サンプル量: 粉末の場合は1 mgから可、その他は応相談
解析ソフトウエア: 2DPSAXS 1D ViewerSmartLab Studio IIPDXL
 

装置について 
近年、ナノテクノロジーを駆使して、高分子材料やタンパク質、液晶、界面活性剤、半導体材料などの様々な分野で新しい物質が作られています。0.1100 nmの周期構造を有するこれらの物質を評価する手法として、X線散乱/回折法が知られています。当部門で管理するX線散乱/回折測定装置(NANOPIX)は、これらの物質の原子レベル(0.21 nm)から分子レベル(1100 nm)までの構造を評価できる装置です。
本装置の特徴として、(1)高感度二次元検出器を用いた配向サンプルの構造解析、(2)高温(400 ℃)から低温(–200 ℃)までの温度可変測定、(3)薄膜サンプルの微小角入射X線回折(GI-XRD)測定、(4)自動ステージと多連装ホルダを用いた複数試料の連続測定が挙げられます。得られたデータは、解析ソフトウエア(2DPSmartLab Studio IIなど)により精密解析が可能です。
これらの測定により、様々な材料のミクロからマクロスコピックな構造を明らかにします。