2025年1月29日(水)開催のTCカレッジシンポジウムにご参加いただきまして誠にありがとうございました。本シンポジウムにおいて、文部科学省研究振興局大学研究基盤整備課課長補佐 熊谷果奈子様にご講評をお願いしておりましたが、運営側の不手際により、当日、講評をいただくことができませんでした。熊谷様にもご参加いただいた方にもご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。
あらためて熊谷様よりご講評をいただきましたので、文部科学省 人材政策課 人材政策推進室 高見暁子室長のご講評と併せて、ぜひご覧ください。
当日ご参加いただいた方々に熊谷様の声を届けることができず大変残念に思っています。今回の経験を活かして、今後さらに充実した場を皆様に提供できるよう尽力いたします。
今後ともTCカレッジ運営にご理解・ご指導のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。
令和7年1月29日
東京科学大学
リサーチインフラ・マネジメント機構
機構長 中山 啓子
皆様、こんにちは。文部科学省 人材政策課 人材政策推進室の高見と申します。
本日は、技術職員の皆様の貴重なご活躍を具体的なエピソードとともに拝聴し、大変興味深くお聞きしました。特に、TCカレッジの取り組みを振り返り、今後の展望を考える機会として、皆様がどのように変化されたのかについて、多くの示唆を得ることができました。
皆様のご経験を伺う中で、これまでの取り組みを振り返り、自己の歩みを再確認すること、また、学びを通じたTCカレッジ生同士のネットワーク構築が非常に大きな財産になっていることを感じました。私自身も現在、大学院修士課程で学び直しをしており、同じような経験をしているため、大変共感を持ってお話を伺いました。
一方で、文部科学省として技術職員の皆様が置かれている現状について問題意識を持っており、例えば、異動の機会が少なく、学外との交流が限定される点など、改善の余地があると考えております。このため、現在、大学等における技術職員の人事制度に関するガイドラインの策定を進めています。これは、技術職員のキャリアアップや異動の可能性を広げるための指針となることを目指しており、優良事例を取り入れながら具体化を図ってまいります。
また、技術職員の皆様の取り組みが大学内で十分に認知されていない現状も課題の一つと考えております。経営層を含め、より多くの方々に技術職員の重要性を理解していただくため、文部科学省としても各大学への働きかけを強化してまいります。
TCカレッジには大いに期待しており、専門性の向上はもちろん、異なる分野との連携が強化されることにも注目しております。コース間の協力や自治体との連携が進むことで、より実践的で幅広い視点を持った技術職員が育成されることを期待しています。また、同窓会組織の充実により、縦のつながりが強化され、技術職員の皆様の活躍がより可視化されることを願っております。
最後に、本日の貴重な機会に心より感謝申し上げます。引き続き、技術職員の皆様の発展に向けた取り組みを支援してまいります。ありがとうございました。
東京科学大学波多野理事、中山副学長はじめ、TCカレッジ及び研究基盤協議会の皆様におかれましては、日頃より我が国の大学の研究力向上に多大なるご尽力をいただいており、心より感謝申し上げます。また、TCカレッジシンポジウムの開催にあたり、運営や当日の講演・議論に携わられたTCカレッジ修了生・受講生のみなさまにおかれましては、通常業務の合間を縫ってご準備等をいただき、重ねて御礼を申し上げます。
誠に僭越ではございますが、シンポジウム全体を拝聴させていただき、コメントさせていただきます。
高見人材政策推進室長からの講評にもあったとおり、修了生・受講生のみなさまのお話ぶりや内容から、TCカレッジから、当初は想定しえなかったような成果を数多く得られ、充実した学びを修められていることがよく伝わってまいりました。
当課においては、知のフロンティアを開拓し、価値創造の源泉となる研究力の強化を果たすため、新たな研究の潮流を踏まえた仕組み・システムの構築、共通研究基盤の整備を図ることで、多様性や卓越性を持った知を創出し続ける、研究組織の最適化・強化、大学の枠を超えた組織間の連携強化に向けた取組に対し支援を行っており、東京科学大学TCカレッジの取組につきましては、まさしくこの趣旨に沿った取組であると改めて認識いたしました。
技術職員のみなさまを始め、研究支援に携わっていただいているみなさまは、我が国の研究力強化に資する重要な人材であり、その育成・確保が急務とされている一方で、近年ようやく各大学でも少しずつそのための組織的な取組が始められてきているところですが、TCカレッジは、我が国初の高度人財育成システムとして設立され、優秀な修了生を輩出されてこられました。
シンポジウムでご講演をいただいた稲角様、髙橋様のお話やご登壇をいただいた皆様からのお話にもありましたとおり、学ばれた知識やこれまでのご経験を論文という形で言語化させることも重要ですが、知識を得るまでに所属機関での活動だけでは得ることのできなかった気づきや新たなネットワークを得ることができたことも大きな学びであること、TCカレッジにおいてはその点を組み込んだ仕組みとなっていることを理解することができました。また、それぞれの所属先に戻られて、得た学びを意識的に後継者育成のために還元されていらっしゃることについても重要なことであると認識いたしました。
今後、TCカレッジがオールジャパンの取組として発展していくことにより、学びのネットワークが拡大し、修了生の輪も広がり、所属組織を超えた交流等により技術職員間の交流ということに留まらず、研究面での研究基盤に関する様々な連携に広がっていき、多くの効果を生み出すことを期待しております。当課といたしましては、このような取組を支援していくことにより、我が国の研究力強化に向けた研究基盤の構築を図っていきたいと考えております。
最後になりましたが、「TC称号は取得してからが本番」とのお話もありましたが、みなさまのこれからの活躍に期待をさせていただくとともに、TCカレッジの益々の発展を祈念いたしております。
令和7年1月29日
文部科学省研究振興局大学研究基盤整備課
課長補佐 熊谷 果奈子
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